農家の家というのは職業柄、色々な道具が必要なので
家は常に物で溢れています。

僕の家は、近所の農家さんの中でも特にひどく
物で溢れています。

その理由の最たるものは、僕のおじいちゃんにあります。
おじいちゃんは、戦後の物のない時代を生きてきたせいか
物を捨てることを極端に嫌います。
捨てないだけじゃなく、ゴミ捨て場や、落ちているものを
すぐに拾ってきます。

そして、リサイクルして使います。
例えば、コンポのスピーカーを椅子にしたり、(収納付き)
壊れた机を犬小屋にしたり(引き出しにドックフード)、
拾ってきた鉄の棒をクワのえにしたり(すべって、すべって)
とほんまにノッポさんです。

かなりエコです・・

そんなおじいちゃんのせいで家はゴミ屋敷となっています。
そこで、今日おもいきって、粗大ゴミに出すことにしました。

しかし、おじいちゃんは手ごわく、捨てては、拾われ、捨てては、拾われ・・
ほんまにイタチごっこです。

おじいちゃんが拾ってきた錆びた鉄アレイを捨てようとすると
おじいちゃんはこうぬかすんです。
「やめろ、やめろ、それは、おじいちゃんが、もう少し歳とったら、
それ持って歩くんや!その鉄アレイが無ければおじいちゃんの腕は
細うなってまうわ!」って、こうぬかすんです。

僕は言うてやりました。
「絶対、おじいちゃんは、使わんで!もし、ほんまに鉄アレイ使って歩くんやったら
金払ったるわ!」ってね!
鉄アレイ(3k)みたいなもん持って歩いたら、おじいちゃんたぶん
腕脱臼しますよ!ほんまに!

そんなこんなで!おじいちゃんとの戦いは約5時間にもおよび、
やっとのことで少しですが、いらない物を捨てることができました。

それでも、家にはまだまだ、ゴミが溢れています。
おじいちゃんとのゴミをかけた戦いは始まったばかりです・・。つづく